私は何も言えず、ぱくぱくと口を動かしていると、里志くんが耳元でささやく様に言った。
「付き合お、俺ら」
「……うん」
 私は短い腕を精一杯伸ばして、里志くんの首に回した。そのまま、二人はしばらく抱き合っていた。

 これが私達二人の、恋の誕生日。