やっと教室に着いて、ワークをどさっと自分のクラスの教卓に積んだ。
「ふー! 疲れたなー。お疲れ、松本」
里志くんは、適当な席に座って机に突っ伏した。私も里志くんの座っている席の側に立つ。
「ありがとう。秋山くんもお疲れ様」
「こちらこそありがとな」
里志くんは顔を挙げ、私を見てにこっと笑った。私の鼓動が、少し早くなる。私は近くの机に座った。両手をいじりながら、里志くんに話しかける。
「秋山くんがいなかったら、私、三往復くらいしなきゃいけなかった。本当にありがとう、助かった」
里志くんが歯を見せて笑う。よく笑う人だなあと思いながら、私はその笑顔を見つめて、すぐに目を逸らす。
「ごめんね。自分のクラスだけだったら、一往復で行けたでしょ?」
「いや、流石にそれは無理。最低でも二往復……。なら、隣のクラスの困ってる友達を助ける方が得した気分になれるじゃん」
私、と、私は自分を指差した。私、と、里志くんが頷く。
「ふー! 疲れたなー。お疲れ、松本」
里志くんは、適当な席に座って机に突っ伏した。私も里志くんの座っている席の側に立つ。
「ありがとう。秋山くんもお疲れ様」
「こちらこそありがとな」
里志くんは顔を挙げ、私を見てにこっと笑った。私の鼓動が、少し早くなる。私は近くの机に座った。両手をいじりながら、里志くんに話しかける。
「秋山くんがいなかったら、私、三往復くらいしなきゃいけなかった。本当にありがとう、助かった」
里志くんが歯を見せて笑う。よく笑う人だなあと思いながら、私はその笑顔を見つめて、すぐに目を逸らす。
「ごめんね。自分のクラスだけだったら、一往復で行けたでしょ?」
「いや、流石にそれは無理。最低でも二往復……。なら、隣のクラスの困ってる友達を助ける方が得した気分になれるじゃん」
私、と、私は自分を指差した。私、と、里志くんが頷く。



