「ママ―。」

「えっ!」


私は開けかけのおにぎりを地面に落としてしまった。


聞こえるはずのない声が‥
夢でもいいから会いたい。
そして抱きしめたいあの子の声が!


「ママ~どこ~?ママ~」


「な‥な?菜々ちゃん?」


「「菜々!!どこ?」」

ベンチから立ち上がり菜々の名前を呼び続けた。


「「菜々ちゃん 菜~々 どこにいるの~?
ママはここよ~ 菜々ちゃ~ん。」」