「おい。さっきから俺をチラ見するな。」


課長がPCを見ながら顔を向けずに言った。


「えっ?……。」


課長が顔を上げた。


シャープで野生動物の様な鋭い目と至近距離で目が合った。


『ドキッ!』


ライオンに狙われた獲物って今の私みたいかしら?


何てことを思って課長の顔を見ていると。


ライオンがいや
魔王が狙った獲物を見つけたかの様にニヤリと意地悪く片方の口角を上げた。


背中に冷たいものが流れる。