俺は一方的に電話を切った。


俺の頼みは十中八九、大丈夫なはず。
何しろ俺はこの会社の跡継ぎだ。


元々、俺は会社経営に興味がない。


一応大学は某有名国立大卒だか専攻は経営とは無関係の地質学。


卒業後は大学院に進むつもりだったが爺ちゃん命令【泣き付かれ】で敢え無く進学を断念し進藤に入社する経緯があるからだ。


俺の性格を十二分に承知の爺ちゃんなら俺の頼みは聞いてくれる。

俺は家族を始め姉貴の担当医師やカウンセラーをも説得し姉貴を進藤商事に入社させた。