「おじ様達はお留守なの?」


「あ―…。ここには今住んでいない。」


「………?」


部屋着に着替えた課長がリビングに入ってきた。


スーツ姿を見慣れているせいかデニム姿の課長に新鮮さを感じた。

「親父とお袋は去年シニア専用マンションに引っ越したんだ」


「シニアって…まだおじ様達そんな歳ではないじゃない!」



「ふ―まあな…お袋が家事卒業宣言したんだ」


課長が呆れた顔をしながら私の隣に座った。

「ふふっ可笑しい。
おばさまらしいわね。」