黒羽の裏切り

歩み寄る・・・・







てかそもそもこう、私の手をやさしく引っ張って飛び方を教えてくれるとかさ、誘導してくれるとかはないのかなっ





はあ・・・・・






と、大げさにため息をついても、もう頭上にいるその悪魔はどんどん遠ざかっていってしまう。






「ほんとに、悪魔って・・・心も悪魔。」






ぼそっとそうつぶやくと、いきなり腕をつかまれた。



見ると、ゼロに上へと引っ張られていく。







「へ?」

「おせーんだよ、カス。お前、今日睡眠時間取れなくてもいいわけ?」





カ、カス?




「あ、ちょっと・・・てかさっきから口悪!会ったばっかなのに!!」




そう勢いよく反論するが、当の本人は無視だ。




ただ腕を引っ張り、どんどん上へと加速していく。






「はあ・・・・

いいか、いちいちお前のそのノロい行動に付き合ってる暇はねーの。

これからもっと教えることがあんだから。ちょっとは自分が悪魔になったっていう自覚持てよ。」







・・・・はああ?





自覚をもてだって?





ふざけんなし。





勝手にわめきあげて無理やりいろんなとこつれてって、しまいには53階から突き落としたのはどこのどいつだよ。