そう思い、ちょっと笑みがこぼれる。






「あー、やっぱ南はいいなあー、そのドライな感じ、大好きっ」





「……。」






せっかく愛情表現してあげたのに無視ですか…






しかたなく、中村さんに話題を振ろうとしたら、




コンコン



司書室のドアがノックされた。





「あー、多分本の貸出だと思うからどっちか二人、出てあげてー」






中村さんの声が部屋の奥から聞こえる。








さらに、



「うちは本読んでるからのあよろしく。」






なんてすかさず言う南の声。






まじですか…



まあ暇だから別にいいけど。





でもめんどくさー


そう思いながら図書委員の名札を取り、ドアを開ける。







「あ…」





すると、




目の前にはあの転校生が立っていた。