「あ?何だよー・・・俺もいろいろとバーの片付けとかあるのにぃ。」





不機嫌そうな顔をされたが、気にしない。




あ、危なかった~





「あのさ、鍵、かかってて入れないから・・・部屋に、ワープしたいんだけど・・・」





と、ドアノブを指差しながらルアの顔を見る。



「えええ~っ 悪魔にドアなんていらないだろーっ 


て、そっか、まだ開け方教えてないか・・・

とりま、その鍵穴に息吹きかけてみ、開くはずだから。」





「え?息を吹きかける・・・?」




「うん、開けられるはずだからさー」







なんかあほみたいだが、これまでもワープとかいろいろ信じがたい魔術を使ってきたのでとりあえず、いわれたとおりに

鍵穴に息を吹きかける。





すると、不思議に


カチッ


ていう音がした。






そして恐る恐る、ドアノブをゆっくりまわし、ドアを押すと、



静かにドアが開いた。





「あ、開いた!」





とうれしそうな声を上げて後ろを振り向いた



が、






もうルアは消えてしまっていた。