「サラ、久しぶり。この子がのあちゃんだよ。」






ユゥが私を紹介すると、目の前にやってきて、その女の子がやさしく微笑みかけてきた。




見た感じ、12歳くらいだろうか。



髪は綺麗にウェーブがかかったロングヘアー。色はこの暗いバーでは目立ってしまうほどの綺麗な明るい茶髪だ。






顔は、幼いながらも、すんごく整っているのがわかる。


というか明らかに外人さんの顔立ちをしている。




綺麗過ぎてすこし自分が惨めになってきた。


ただ、唯一私と一緒なのは、その輝きを一切示さない漆黒の瞳だ。





「よろしくね、私の名前はサラ。今夜はよろしく。」





細い手をカウンター上から差し出される。





「あ、うん、よろ・・・しく。」




ちょっととまどいながらもその細い手を握った。





すると、瞬時に体に電気が走ったような衝撃が襲った。






一瞬倒れてしまうかとも思ったが、そこはなんとか大丈夫だった。






びっくりしてサラちゃんの顔を見たが、もう手は離していて、ユゥのほうに顔を向けている。






「ん、じゃあこれで俺の今日の最大の任務は完了っと♪



ほかに片付けないといけないの残ってるからもう行くねぇー。」



ユゥはそういいながらよりかかっていたカウンターから身を離す。