黒羽の裏切り





・・・・・え、あく・・・ま?




てんし・・・・?




いきなり予想外な質問をされて固まる私を見て、すんごく面白そうな笑顔を見せる目の前の彼。





「ふふ。あのね、俺たちが何者かっていう質問に答えると、



まあようするに悪魔の子


ってとこかなあー




厳密に言うとサタンに仕える黒羽団の一員なんだけどー。」







・・・・・ぇえええー?

てか


はああああ?



悪魔の子?


サタン?(サンタじゃなくて??)


黒羽団?



いったいなにをこいつはほざいてるんだろ。



ますます困惑するんですけど。




まさに、い・み・ふ。




そんなあきらかに困惑している私の表情を見て、いっそう面白そうな顔をする彼。





するといきなり立ち上がり、



「やっぱ、実物見たらもうちょっとわかってもらえるかなー?記憶とかもよみがえるかもっ」




そんなことを口走りながら首にかかった逆さのクロスを握った。



その瞬間、








綺麗な綺麗な、蒼光に輝く真っ黒な大きい羽がばさっと彼の背中から一瞬で生え、




まるで生きているかのようにそよそよと揺れ始めた。