黒羽の裏切り

「じゃあこれから正式に任務をよろしくってことでいいのかな?ノアちゃん。」




「うん、一応やってみることだけやってみるね。」




「そっか、よかった。これからも黒羽の一員としてよろしくね。」



「うん、こちらこそっ」




サラちゃんが優しく微笑む。



ああーまじで天使だ。





大丈夫、私だって悪魔でありながら中身は天使になることだってできるはず。





「じゃあ、これ、はい。返すね。」




そしてすっとサラちゃんが取り出したのは、私がゼロに投げつけたルーペ。





「あ、うん。ありがとう。」




そっと受け取る。




「ちなみに、ゼロのことは苦手かもしれないけど、

パートナーっていうのは相手が死ぬまで変えることはできないから。


これから仲良くしていってあげてね。」




「あ・・・うん。」





こくりと頷くと、またサラちゃんが微笑みかけてきた。





綺麗な白人のお人形さんの顔がほっとした表情を見せる。




「ちなみにちゃんと飛ぶことができたそうだね。

よかったっ
ゼロもほめてたよ、ノアちゃんのこと。」



「え?ゼロが?」





ありえない、だってあいつ私をどっから突き落としたと思って・・・





「いや、あれは褒めてたとはいえないだろ。」


横からルアが突っ込んできた。




「えー、そうかなー。あれはゼロにしては褒め言葉だったんじゃない?

いつもあんなに強がってるのに」



クスクスと子供じみたサラちゃんの笑い声。




よかった・・・・



なんとかあのしんみりした空気はなくなったぽい。