内装はもちろん何も変わっておらず、相変わらず薄暗い、まさしくバーにふさわしい雰囲気が漂っている。





ただ、午前中だからなのか、お客は一人もいなかった。







ふう、とりあえずユゥについていくか・・・





バーに着いたとたんに手首を離し、ユゥはどんどん奥へと進んでいってしまった。






しかたなくついていけば、彼は迷わずあの地下室へと向かっていく。







「あー、ちゃんと扉閉めてってねー。」







ルアは地下室の扉を開け、階段をどんどん下がっていきながら、私に振り向きもせずに呼びかける。






とりあえずいわれたとおりにちゃんと扉を後ろで閉め、私も階段を下りていく。





階段を下りていくと、前もあったソファの上に座り、サラちゃんが二人分のコップに、ココアらしき液体を注いでいた。






「サラー、ノアをつれてきたー。俺も飲みたい。」






「ええー、だめ。ルアは自分のコップで飲んで。」



そういいながら口をちょっと尖らせながらも目が笑っているサラちゃん。


そんなサラちゃんに、
「ケチ。」

とかぶつぶつ言いながら前のソファにどかっと寝そべるルア。


なんか楽しそうな二人の会話。





とりあえずよくここにつれてこられた意味が分からないが、あまり真剣なものじゃなさそうでほっとする。