そして、月日は流れ中学生だった私と清人も高校生。


入学当初から、清人は、周りの注目を浴びた。


それは、仕方ないと思う。


新入生の挨拶を清人がしたのだから。


清人は、ぼやいていた。


絶対、私の方が頭いいのになぜ手を抜くのかと。


私は、受かればいいレベルで高校の入試試験を望んだから。


それに本当に行きたかった高校には、受かっていたから。


だけど、清人と約束していた。


清人が、入試で1位になったら、同じ高校でいいと。


別に、そこの高校が嫌だったわけじゃない。


ただ、共学より女子高がいいと思っていただけだ。


清人は、私離れたくないとどうにかこうにかの条件を出して、そう決まった。


私が手を抜いた勝負だとしても、清人が1位になれる可能性は、わからなかったはずなのに。


どうして、私がまじめに受ければ1位だったと思うのか理解できない。


確かに成績は、悪くない。


だけど、自分は、そこまでできる人間とも思っていない。


今となっては、条件を出してまで、私といたいと思ってくれた清人に感謝。


秘密の関係でも会いやすいのは、確かだからよかったと思えるから。