なにより、




「菜月チャン、モテるっしょ?」

「……そう見えますか?」

「この前も教室で話しかけられてたよなあ、菜月。あー、愛想よくしちゃって。」

「面倒なので、悠斗クン無視していいですか?」

「いいよ。」「菜月っ!?」





…うん。


この子自身、〝媚び〟っつーのが嫌いみたいだし。




「───それじゃ。」


よし、少しは認めてあげようじゃないか!




でも、ちょっとだけ「こんな子が俺の彼女だったら」と思って、頬が緩んだ。



すごく、贅沢なんだろうな。


楽しそうだ。






「悠斗には、酒チョコを当てた罰ゲームをやっていただきまーーっす!!!!」

「うるさ」

「まだ覚えてたのかよ兄貴」