「あるでしょ！彼氏なんだから」
「…彼女の交友関係まで口出しする彼氏って世間で嫌われるって知ってます？そもそも私先輩嫌いですけどね」
「…さすがにそれは傷つきました」
俺、こう見えて心はガラスで出来てるんだよ。しかも嫌いって。いや、嫌いは愛情の裏返しだとは思ってるよ？でも日向の目には氷の女王のような冷たさしか映っていないんだ。きっと俺の目の錯覚だとは思うけど。ほら、Ａさんの事で気持ちが安定していないからね。
「…じゃあ日向は何で俺と付き合ってくれたんだよ？」
「しつこいからです」
ですよねー。ここでデレて“好きだから”なんて答えは返ってこないんだよ。いや分かってたけど。彼女が極度の照屋さんな事は分かってたけど。だけどそろそろ俺、デレてくれないとライフが０になりそうだよ。
「じゃあ日向って俺の好きな所はどこ？」
「…………健康的で肝臓とか高く売れる所じゃないですか？」
そうきたかー…
結構悩んでたから、かなり答え期待したのに…
「あ、あと顔は良いと思いますよ」
―――あぁ、英。今気持ちが分かった。
顔だけ好みって言われるとちょっとツライね。
