その日の放課後、なぜか私だけ澁谷先生に呼び出された


私は、不思議に思いながらも佑奈と結香に別れを告げ先生のいる社会科資料室へ…


「失礼しまぁす… 先生?澁谷先生?いますかぁ~?」

(あれ?いないのかなぁ?)


そう思いながらも資料室の中を歩いていると、人影が…



「澁谷先生?」

「……んんっ」

「やっといた!!もぉ~、ずっと探していたんですからね?」


と言い、先生がいる方に寄っていくとなんと!?



スヤスヤ眠る先生の姿が

(綺麗な顔立ちじゃん!へぇ~まつげ長いんだぁ……って、こんなことしてる場合じゃないじゃん!!)

仕方なく先生を起こすことに…


「先生…?起きてください。こんなところで寝てたら、風邪引きますよ。」


そう声をかけた瞬間…









グイッ………!!

「キャッ!!」



先生に引っ張られて抱き寄せられた

私は、とにかく恥ずかしくて離れようとするが、なかなか放してはくれなかった


「…先生?放して」

と言おうとした瞬間


「なにも言うな静香…!!少しの間だけこうさせてくれ。」

「先生…。」



その間、ずっと私と先生は抱き合っていた

(あれ?そういえばなんのようで呼ばれたんだっけ?…まあいいっか)


(てかウチ、先生のこと好きなんだよね…?)



いろいろと考えているうちに、先生が話しかけてきた


「ごめん、山下…俺余計なことしたよな?」

「い、いえっ!!大丈夫です。」


(山下かぁ…ん?そういえばさっき静香って呼ばなかった!?)



そう思った瞬間顔が熱くなった
多分、真っ赤だろう…


「どうした?山下!!顔が真っ赤だぞ?熱でもあるんじゃ…」

そう言いながら、先生が私のおでこに手を伸ばしてきた






ピタッ…


「ん~、そこまで熱くはないな…大丈夫か?」


(大丈夫なわけないよー!!)

「大丈夫です…」

一応そう言っておいたけど、やっぱり顔が熱い…

「そうか…気をつけて帰れよ。じゃーな!!」


とだけ言って、資料室から出ていってしまった


私の前には、椅子がある。

今さっきまで先生が座っていたから椅子はまだ先生の温もりをもっていた


(先生があんなことするから、もっと好きになっちゃったじゃん!!)


そう思いながら、ずっと先生の温もりのある椅子に手を乗せていた