BRAVE~勇気~


「ええっと…金髪にするには…。」

あれから私たちは、近所のスーパーに来た。
龍夜はどれにしようかと格闘中。
私はそんな龍夜に苦笑しながら、本コーナーへとやってきた。

「さて、立ち読みでもするか…。うん?」

私は微かだが、高倉の声が聞こえたような気がした。
周りを探す。
しかし、居ない。

そりゃそうだよね、こんな田舎のスーパーに高倉がいる筈ないもんね。

しかし、声がだんだん明確になってくる。
そして、高倉だけじゃないことにも気付いた。

「ねぇ総八~!次は豆腐~!」
「わかったわかった。」

声がする方を見つけた。
しかし、見つけたくなかった光景だ。
山本さんが高倉と腕を組んで、仲良さげに歩いている光景なんて。
私はバサッと本を落とした。
その音に我に帰り、急いで拾うためにしゃがむ。