BRAVE~勇気~

そうこうした内に目の前には高倉。
高倉はすごくびっくりした顔をしていた。
私は顔が真っ赤になるのがバレたくない為下を向く。

「私これから用事あるから、高倉一緒に帰ってあげてよ!」

里香が大きな声で言う。
私はその行為に慌て、里香の服を両手で引っ張った。

「里香っいきなり何言い出す「え~?小泉さん何言ってるんですか~?総八は私と今日帰るのぉ~!」

私の声に重なって甘ったるい声が聞こえる。
その声の主は、高倉の後ろから出てきた。

「げっ…山本ヒカル…。」

里香がすごく顔を歪め、呟く。

山本ヒカルとは、私の学年で一、二位を争う程モテる女の子。しかしそれは男子だけで、同性にはあまりというか全然人気がない。
私もあまり得意とはしていない存在だ。

「ねぇ総八~?」
「ええっと…。」

高倉がチラッと私を見る。その顔はとても困った顔をしていた。

「里香帰ろっ!」

私はそんな顔を見ていたくなく、思ったよりでかい声で言った。

「えっでも…。」
「いいからいいから!」
「さすが~秋月さん~!話しがわかる~☆」

山本さんは高倉の腕を自分の腕と絡ませながら言った。
その光景に里香はちっと舌打ちをする。

「あのねぇ!千鶴は高倉の「うわぁぁぁあああ!!」

いきなり大きい声を出した高倉にみんなは驚く。

「ヒ、ヒカルちゃん!一緒に帰ろ!ねっ!じゃあな里香!秋月!」
「じゃあね~お二人さん!」

と言って仲良く帰っていく二人。
呆気にとられて動かない二人を置いて。