BRAVE～勇気～

「で、話ってなに…？」

気を取り直して、普通通りの声を出す。

「あの…。」

「あの…ええっと…。」

俺は今か今かと秋月の次に続く言葉を待っていた。
だけど秋月はええっと…を連発していた。
その様子にはぁとため息を吐く。

俺から言おう。

嫌われるかもしれないけど。

俺は秋月にバレないように一息吸う。
そして言った。

「あのさっき会った男と付き合ってたんだ？」



「…はい？」

秋月がとぼけた声を出す。

「とぼけても無駄。さっきの買い物に居た男と付き合ってるんだろ？そして俺とは遊びで付き合ってんだろ？だからさっき鉢合わせしちゃったから俺と別れる為に俺を呼び出した。だろ？」

「ええっと…。」

俺の言葉にうろたえる秋月。

「まぁ俺は秋月と別れたくないけど…秋月があの男と付き合っていきたいなら…嫌だけど…。」



「だ、だから…！」



「あぁ言いたくねぇ！この後なんて！俺せっかく勇気出して告白したのに…。」



「まっ…！」



「良しっ決めた！やっぱり俺別れたくない！さっきの男と別れて俺の彼女になって！」

よしっ決まった！

俺は一人自己満足をする。

「聞けぇー人の話ー！！」