走って教室に行くと机に突っ伏している秋月を発見した。
はぁはぁと荒い息を吐きながら教室の扉を開いた。
ダンッ!
「!?」
「はぁ…はぁ…秋月…。」
「…高倉…。」
大きな音を出しながら開いたドアにびっくりしたのだろう。秋月はとてもびっくりした顔をしながら俺の名前を呟いた。
「里香から連絡あって…。」
「あぁ…。ごめんねいきなり呼び出しちゃって。」
「大丈夫だけど…。」
まだ息がはぁはぁと言う。
秋月の顔を見たら、さっきの男の顔が重なる。
ズキッ
胸が痛む。
その気持ちを誤魔化す為、髪をかきあげる。
ふと秋月を見ると笑っていた。
こんなに必死こいてる俺が面白いのか…?
「何笑ってるんだよ…。」
「あっごめん…。」
また秋月は黙ってしまった。
やらかした…。
笑われたことにちょっとむっとした為、声が少し低くなってしまった。

