BRAVE~勇気~

「ねぇ総八~!次は豆腐~!」
「わかったわかった。」

ヒカルちゃんが俺の腕に腕を絡め、引っ張るように俺を連れて行く。

バサッ

本が落ちる音がした。音の方を見ると

そこには秋月が居た。

え、何で…?って考えてみれば秋月の家ここら辺じゃん…。

急いで本を拾う秋月をながら、呆然とそんなことを思う。

「あれ?秋月さんじゃない~?」

ビクッ

ヒカルちゃんの声に我に返る。

どぉしても秋月を前にするとぼぉっとしちゃう俺らしい。

ヒカルちゃんと一緒に秋月に近づく。

だって秋月しか見えてなかったんだもん。

「あ、秋月!大丈夫か?」
「だ、大丈…。」
「立てるか?」

俺は空いている方の手を秋月に差し出した。

腰が抜けたのか?

なんて思って。

「あっ…だ、大丈夫だよ!ほらっ立てる!」

と言って秋月は急いで立った。
笑顔で。

でもいつもの笑顔には見えなかった。