「秋月。」
「はい!?」

いきなり呼ばれて声が裏返った。
にやけてるのバレた…?

「ごめんね。不安がらして。俺が好きなのは秋月だけだよ。」
「でもいつも可愛い女の子が…。」
「あれは全部友達。秋月が嫌なら全員と友達止めてもいいよ?」
「いや、そこまでしなくてもいいけど…。」

高倉なら本気でやりそうだ。
その言葉だけで嬉しかったので、止める。

「あと…メールとかも…」
「実は俺秋月のメアド知らない…。」
「えっ、知ってるかと思ってた…あっあと!」
「まだあるんだ?(笑)」
「なんで私だけ名字なの?」
「……………。」
「?」
「秋月だって俺のこと名字で呼ぶじゃん?だからそのぉ…俺だけ名前呼ぶのなんか恥ずかしく…て…ってだぁぁ!!」

高倉がいきなり大声を出し、頭をガシガシとかく。そして勢いよく顔を上げ、

「俺、秋月の事本気で好き!この言葉に嘘偽りはございません!…なんでこれからもよろしくお願いします?」
「なんで疑問系なの。よろしくお願いします!」

二人は笑い合う。
これからは高倉の彼女だって胸張って言えるんだ。
そう思うとすごく嬉しい。

恋は待ってるだけじゃダメなんだってわかったよ。
自分からもいかなきゃ。

私も高倉が大好きだから。

「んじゃとりあえずメアド交換しよっか!」
「うん!」

END