「ぐすっ…うっ…。」
「よしよし、いっぱいお泣きや。」
私はお姉ちゃんなのにも関わらず龍夜に頭を撫でられながら慰められる。
なんで、あんなに怒ってたのか…。
私には検討がつかなくて。
嫌われた。それしか思い付かなくて。
ただただ泣き続けてしまった。
「泣き止んだ?」
「ん…ごめんね龍夜…。」
大丈夫だよと笑顔で答える龍夜にうーとまた涙が流れる。
こんな良い子に育って…なんてシスコンじみた事を思ったり。
「で、何で泣いてるのか教えてくれる?」
龍夜が顔を覗き込んで言う。
その顔がとても優しくて。
全部話してしまった。
「なんか二人ともすれ違ってない?」
「え?」
返ってきた言葉に驚く。
「すれ違いって…私の一方通行だったような気がするんだけど…。」
告白されたと思ってしまった自分。それで付き合えたとか思ってしまった辺り、勝手な私の一方通行にしか感じなかった。

