青空の下



この試合はお互いに点の取り合いだった


今日は先攻で初回に2点先制したと思ったらその裏に1点かえされた


それからお互いに点を積み重ねてまだ5回なのに8ー7


「なんなの!?

心臓に悪いってっ!!」


「坂井君ってこんなに打たれるピッチャーだっけ??」

そんなはずない……


「あんたら知らないの??

相手の高校の名前見てみなさい??」


朱莉に言われて相手の高校の名前を始めてみた


「うそーっ!?」


「マジで!?晴嵐って野球も強いんだ……」


まさかの相手は晴嵐学院

あたしたちがソフトで負けた高校


「だからなにがなんでも勝ってもらわなきゃ!!」


晴嵐が野球も強かってなんて……


「坂井くーん!!

がんばれっ!!」

「まだ5回だよ!!」


マウンドの坂井君に向けて声援を送る


1アウト一三塁


一点差で負けてるからここでの追加点はふせぎたい


「坂井!!バッタービビってるぞ!!」

「坂井君!!ストレート走ってるよ!!」


ピンチなのに顔色一つ変わらない坂井君はかっこよかった

───────────カキーン!!


打球は村瀬がいるライトにあがった

村瀬……

お願いっ!!


一三塁だから犠牲フライでも1点入る


でも村瀬の肩なら刺せるかもしれない


村瀬はボールの落下点にはいって無駄のない動きで北川めがけて投げた


中継なんていらない

きれいなレーザービーム


『……アウト』


ダブルプレーでチェンジ


村瀬のレーザービームで追加点は許さなかった


「村瀬!!ナイスっ!!」


あたしもメガホンで思いっきり叫んだ