「次って北川か…
でも四番なんだよね??」
「北川もすごいんだよね??
だって四番なんだもん」
そうだよ!!
四番が打たなくてどうするの!?
打席に向かっていく北川はなんかニヤニヤしていた
その北川の視線の先には三塁ランナーの村瀬
村瀬はサードベースで北川に向かって変顔をしていた
「あいつらなにやってんの??」
「ほんとあいつらバカだよね……」
あたしたちは若干あきれていた
打席に入った北川はホームラン予告
そして大きな声で叫んでいた
「北川!!ホームラン!!」
「打たなきゃ恥ずかしいよーっ!!」
北川は初球から振っていったけどファール
でも、タイミングは合ってるみたい
───────────カキーン
2ボール2ストライクからの5球目
北川の打球は高くあがった
「あーあ……
ホームランどころか内野フライじゃん」
これじゃタッチアップもできないじゃん
そう思ってたけど、北川の打球があがったところはショートとセカンドとセンターの間
ショートとセカンドとセンターが追っていったけどその間にはボールは落ちた
村瀬はそれを見て全力でホームに突っ込んできた
距離がそんなでもなかったからタイミング的には危ないかも
でも、少しもたついていて村瀬はセーフだった
その間に北川は二塁まで行っていた
「まじかよ(笑)
ウケるんだけど!!」
「ホームラン予告しといてこれかよ(笑)」
ポテンヒットだろうが同点だ
それに逆転のランナーが二塁
「北川運強すぎでしょ(笑)」

