「………やっぱり臭いじゃん」

ボールが当たったところに朱莉に湿布貼ってもらったけどやっぱ臭い


あたしおばぁちゃんみたいじゃん


「だからそんな匂いしないって!!」


なんかだんだんじわじわ痛くなってきたんだよね(笑)


きっとでっかい痣出来てるんだろうな……


だいたいなんで野球部のエースが本気で投げんのよ!!

痛いに決まってるんじゃん!!


いくらゴムでも野球部のエースの全力で投げた球


「朱莉??痣出来てた??」


「すごく赤くなってたよ

しばらくは痛いかもね…」

最悪だよ…

部室で椅子に座ってるけど背もたれに寄りかかるともう痛くて痛くて…



「てかさ、村瀬君ってわざと投げたんじゃない??

莉衣に気づいてほしくてさ


ほら男って子供じゃん??だから村瀬君も本当はわざとやったんじゃない??」


気づいてほしいってなに??


あたしに対する嫌がらせでしょ


どんだけあたしのこと嫌いなんだよ


「だってこんな投げる??

有り得ないよ

あたしに対する嫌がらせとしか思えない」



「ほんとあんたは……

ちょっと考えをかえてみたら??」


どんなに考えても村瀬はあたしのこと嫌いとしか思えないよ


わざとだったらほんと最低なやつだ




「バイバーイ!!」

みんなどんどん帰って行って部室にはあたしと朱莉だけ


「今日はスクバ背負ってくのやめなさい?

きっと痣に当たっていたいよ?」


背負ってくほうが楽なのに……


仕方ない、今日はちゃんと肩に掛けて帰ろう


「バイバーイ!!」

「バイバイ!!」

朱莉とは校門の前で分かれた


あたしも早く帰ろ