涙の温度




「…で?何なの。」



いかにも煩わしそうに突き放して言うと、深雪は笑いながら返事をする。



「えー?友達なんだから、一緒にお喋りくらいいーぢゃ〜ん!」



あたしはいつものように、自分自身のペースを乱されつつ、深雪との会話を続ける。


不釣り合いな二人だからこそ、バランスがとれて調度いい。


深雪は、あたしとの会話が続かなくなると、決まってそう言った。


だから、真崎は心配すんなって。


笑いながら、楽しい昔話を語る、お爺ちゃんのように。