その弱々しい細腕は、震える体を無理矢理に押しつけようと必死だった。 冷や汗が流れていく相手のこめかみを、無表情で眺めながらくるりときびすを返した。 「待って、真崎さん…!」 「無理しないで。名前も知らないような女に告白するような弱い意志は捨ててからまた来て。」 野菜のへたを切り落とすように、ばっさりと言い捨てた言葉を置いてあたしは屋上へと歩を進める。 遠くに見える四角い光に導かれるように、階段を上がって、重苦しい扉を開けた。