「ねぇ、深雪。あたし、1年前に助けてもらったお礼、まだ言ってないんだ。」


「…誰に?」


「あんたに!」



あたし達の間を風が駆け抜ける。


深雪が優しく微笑んだ。



「1年前は、ありがとう!あと、お友達になってくれませんか…?」



まだうまく笑えない顔で、微笑んでみた。


深雪は、少し呆れたように笑って掌を差出しながら言った。



「…答えなんて、決まってんぢゃん。」