「…でも、もし仮に記憶喪失だったとしたらどうするの?」 「……どーにも。」 「出来ないでしょ?…忘れてるんだとしても無理に思い出す必要、ないんじゃないかな?…それは時間が解決してくれるわ。きっと…」 そう言って今にも泣き出しそうな私を抱きしめてくれた。 先生は優しい香りがして、心地良かった。 まるで、大丈夫だよって言葉を発してなくても背中を押されるような… そんな感じ……