お酒を一口飲んで、

千波は微笑んだ。

・・・

「当たり前だろ?

オレを誰だと思ってるんだ?」


「フフ、秀明様?」


「なんだよそれ」


二人で目を見合わせて笑った。

・・・

久しぶりだな。

ホントの笑顔見たの。

心から笑う千波の顔。

・・・

千波はいつもこうでなくちゃ。

そう思えてならない。

「なあ、千波」

「なに?」

・・・

「最近頑張りすぎじゃないか?」

「・・・そうかな?」

オレの質問に、

千波の笑顔は消えていた。