「相田さんちょっと失礼しますね」

・・・

患者さんの横を通り過ぎ、

私の前にしゃがみ込んだ敦紀先生。

・・・

私はただただ、

敦紀先生を見つめた。

・・・

「千波、約束の3年が来たんだけど、

そろそろ約束を果たしてくれるね?」

敦紀先生の眼差しは、

とても暖かく、優しい。

まるで春の暖かい太陽のよう・・・

・・・

「でも、私、

強くなれました?」

・・・

私は不安げな顔をして、

敦紀先生は見つめた。

・・・

「千波さんはとても

強くて優しい、私たちの女神です」

・・・

そう言って微笑んだのは、

さっきの患者さん。