「やっぱ、誰も居ねーな」 和樹に連れられて着たのは屋上。 屋上には誰もいない。 ちょっと騒いでる声は聞こえるけど、後は何も聞こえない。 静かに吹く風とあたし達の呼吸だけが聞こえる。 「ほら、突っ立ってないでこっち来いよ?」 柱に背をつけてあぐらをかいて座る和樹。 ぽんぽん叩いてるのは膝の上。 はぁ? そこに座れと? 「いゃいゃ……自分で座るよ」