「笠原くんのことは、ホントにごめんね……」 弱いところを見せてくれた和樹を見ると自然と素直になれた。 「そーだよ…忘れてた…消毒してねーよな?」 あたしの目をまっすぐに見る和樹に視線を逸らせなかった。 少しずつ近づいてくる和樹の顔。 あたしは、無意識に目を瞑った。 チュッ…… リップ音が小さく聞こえて静かに重なる唇。