あたしは走った。




もう昼休み終わるんじゃないかなとか、
遅刻したこと先生に言わなくても大丈夫かなとか、






不安なことは、全くなくて……






ただ、和樹に会いたい一心であたしは、走った。






あっ…!!





何メートルか先にポケットに手を入れて屋上の方向に歩いている和樹の姿を見つけた。






「かっ……」