「はぁ……」 小さくため息をつく。 寝ようと思っても、真璃菜の言葉が頭を駆け巡ってなかなか寝付けない。 自然と涙は出てこなかった。 だけど、その変わりに胸が鷲掴みにされたみたいに痛かった。 「和樹……」 名前を呼ぶと、胸の痛みは増すだけだった。