君は、中学二年生の夏休み明けに
突然転入してきた。


あの日を鮮明に覚えている



《おはよーごさいまーす》

夏休みが終わり
まだ蝉が鳴いていた

窓側の席で空を眺めていた。


いきなりだが今日、転入生が
このクラスに来ることになった。


ドアを開ける音と共に
スラッとした足が見えた。


天城 海 アマギ カイ です。

そういった君は
私の隣に静かに座った。


何も言わずに。


私はまだ空を眺めるふりをして