ラベンダー畑おぼえてる？

「小島、何か聞きたい事はある？」

「………特には」

「そうか………………」


　野田は頭をかきながら何か話す事はないかと更に資料に目を通すが、特に問題がないため何も浮かばない。


「ま、ないんだったら先生からは以上だ」

「も、もうですか？さっきの人は30分以上話していましたよね？」

「さっきはそれぐらいだったかな？」

「どうしてそんなに？」

「何か真剣って言うか…………、あれこれ迷っていたって方が正しいかな」

「………私っていい加減なんですかね？」

「いい加減？」

「将来の事って十分に考えた方がいいですよね？」

「考える事は大事だが………」

「ちゃんと考えていない気がして………」

「う〜〜ん、時間をかければいいってもんじゃないしな」


　野田はそう告げるが、るいはあっさり終わった事に不安を感じ、席を立てずにいた。