見間違いではないかと、三人は目を擦る。そしてもう一度空を見上げると木のてっぺんにあかねを発見。


「あ、あかねちゃん！」


　奈緒がその言葉と同時に、いの１番で立ち上がる。それにつられて麻理とるいも立ち上がった。


「もうあかねちゃん、ビックリさせないでよ。るいも麻理ちゃんも心配したんだよ」

「・・・・・」

「それに私が警察呼ぶとこだったよ」

「・・・・・」

「ん？どうしたのあかねちゃん？」

「・・・・・」


　あかねは木の上にいるのは間違いがないが、応答が全くない。


「奈緒………、もしかしてあかねちゃん降りられないんじゃない？」

「え？まさか〜」

「でも、木にしがみついてるよ」


　奈緒は確認のために木の上を見てみるとあかねの顔は青ざめており、震えている。