ラベンダー畑おぼえてる?

 あかねはウキウキしながら先に行こうとした時、ある事に気付いた。


「ところでるい家ってどこなん?」

「え?知らないではしゃいでたの?」

「早とちりしたわ」

「ならるい家まで三人で行こう。こうしながら」


 そう言いながら奈緒はるいのホッペを何度も突き、るいは何も抵抗しない。


「う、ウチも突かせて〜」


 左の頬は奈緒、右の頬はあかねとるいの両頬は二人で塞がってしまい、るいはそれでも抵抗しない。


「しもうた〜、麻理よりるいの方がよかったかも」

「麻理ちゃんに言い付けちゃうよ〜」

「言わんといて〜、でもるいのホッペってめちゃくちゃ気持ちええわ」

「ハムスターみたいに可愛いからね」


 それから何度も頬を突かれ、るいは次第にイヤになってきた。

 だが、いいタイミングで二人は突くのをやめて事なきを得た。