ラベンダー畑おぼえてる?

 クローゼットの中ににあるものを、まるでひっくり返すかのように調べだした勤。

 が、いくら待ってもタイムカプセルのような箱や缶は出てくる気配すらなく、時間だけが過ぎる。


「勤、もしかしてたいむかぷせる無くしてもうたんか?」

「いえ、確かにここにあるはずなんですが…………」

「じーっとしてるのも何やし、ウチも手伝うわー」

「も、もうちょっと、もうちょっとだけ…………」

「………………早うしいや」


 勤は更に探すスピードをあげ、あかねはヤレヤレという顔でじーっと待つが、なかなか出てこない。

 そのため、退屈で仕方がないあかねは周りにあったゲーム雑誌を手に取り、パラパラと目を通すが興味ないのですぐ閉じた。

 更に何かすることがないか辺りを見渡すが何もなく、あかねは先ほどの疲れなのか、まぶたが次第に重くなってきた。