「早う観念してお縄につかんかい!!!」


 何かしらの映画の影響を受けたであろうあかねは勢いよくタンカを切って勤に近寄り、二人の距離は目と鼻の先。


「…………わかりましたすみません」

「やっぱりか」

「本当にすみません。その………」

「いやー、ウチの演技もなかなかやな」

「え?」

「ホンマはね、確証は全くなかってん」

「え?ウソでしょう?」

「あるわけないやん!ウチの記憶力がそんな凄くないしー」

「え?え?え?」

「るいにジュースおごってもらった言うたやん?それで何となく思いついただけやねん」

「…………そうですか、何か………」

「男がこんな小さい事、気にしたらあかんでー」

「・・・・・」


 呆れた勤はリビングのドアを開けると、二階にある自分の部屋へと案内。