「あのお菓子の缶ウチの店にしかない、ろんぐせらー商品ってのは知らんやろう?」

「・・・・・」

「アレな、安く販売するため缶の上にシールを貼ってあるだけのたいぷやねん」

「・・・・・」

「あとな、ウチがあーとしてな、だから細かい事もよーうわかるねん」

「・・・・・」


 横文字が苦手なあかねは多少変なニュアンスの言葉で勤に詰め寄るが、勤はその事を気にする余裕はない。

 何とか反論を試みる勤は口をパクパクさせるが、何も思い付かず何も出来ない。


「勤があん時、お菓子の缶がないってポロっと言うたやろう?」

「・・・・・」

「ウチ、アレ聞いて何で勤がそんな事知っとるんやろうと思っててん」

「・・・・・」


 勤の顔はゆっくりと青ざめていくのがわかり、恐怖からか今にも誰かに助けを求めるような顔に。