ラベンダー畑おぼえてる?

「るい、どないして入るつもりなん?」

「どないって、あかねちゃん何か考えなかったの?」

「ウチがそんなん苦手なん、知っとるやろう?」

「ハァーー、とりあえず私と奈緒で考え…………」

「ひとまず入ろうや、誰も見とらんしー」

「いやダメだって!?」

「大丈夫大丈夫、意外と何とかなるって」

「…………嫌な予感しかしないんだけど」


 るいは不安を抱えながらもあかねの後に続いて中に入ろうとした。その時、後ろから誰かの声が。


「誰!?」


 そう言い放ちながら後ろを振り向いたるい。後ろにはやたらゴツイ身体の男。

 その男は派手なサングラスに派手なスーツを着ており、とても会社員とは呼べない恰好。

 その男に怯えていたるい・奈緒・あかねをなめ回すように観察され、完全に三人は引いていた。