ラベンダー畑おぼえてる?

 奈緒はなかなかチャイムを押そうとせず、るいが代わりに押す。しばらく待っていると玄関から人が。


「はい………、あ!」


 玄関から出て来たのは勤で、前にるいが会った時は制服を着ていたが、今はラフな恰好。

 だが、襟元などアイロンがかけていないためか、少しヨレヨレになっており、るいと奈緒はその事にすぐ気付いたが何も言えない。


「勤君久しぶり、この人覚えてる?麻理ちゃんとよく遊んでた松本奈緒」

「松本………聞いた事あるような………」

「麻理ちゃんはよくウザ子って呼んでいたんだけど………」

「ウザ子!?お姉ちゃんが口癖みたいに!?あ、すみません………」

「別にいいって。それに勤君もウザ子って呼んでいいよ。ねえ、ウザ子」


 るいは覗きこむように奈緒の顔を見ると、奈緒は他人から言われるのは恥ずかしいのか顔を伏せている。