ラベンダー畑おぼえてる?

「…………でも、そこに用があるって事は………」

「ううん、麻理ちゃんの弟がまだそこに住んでてね」

「へぇ……………、あ、いや、そうなんですね」


 慌てて他人行儀モードに戻した雅明だったが、奈緒は全てお見通しと言わんばかりに睨んでいる。

 るいも雅明の慌てた顔でハッとし、横目で奈緒を見ると睨んでいる事だけはわかった。


「あの…………、僕、用がありますんで………」

「はい………………、あ、確か麻理ちゃん家行った事あるよ…………ありますよね杜若君?」

「え、あ、はい。確か時計を修理に何度か……………」

「よかったら、案内してもらえますか?」

「案内ですか?」

「それならいいよね奈緒?」


 奈緒は雅明から目線を外す事はなかったのだが、麻理の家がわかるという事もあって渋々承諾。