ラベンダー畑おぼえてる?

「あ、あかねちゃん!」


 ようやく書き終えた麻理はるいからあかねを引き離し、あかねは残念そうな顔でるいを見ている。


「麻理、ウチやっぱり今見た………」

「あかねちゃん!!」


 慌てて口を隠した麻理は、チラッとるいを見た。るいは真剣に手紙を書いており、あかねが口を滑らせそうになっていた事に気付いてない。


「るいちゃんに悪いでしょう」


 るいに聞こえないよう小さい声で喋る麻理。だが、あかねはいつものような大きい声。


「わかっとるわかっとる、シャレやんシ〜ャ〜レ」

「もうーーー!」

「麻理はホンマ真面目でつまらんな〜」

「あかねちゃんが悪いんでしょう?」

「オダマリ!」


 コレを聞いた奈緒はわずかに身体がビクっと反応し、麻理も気まずそうに奈緒を見ていた。