ラベンダー畑おぼえてる?

「おまたせーー!?」


 勢いよくドアを開けた奈緒。麻理とあかねはテーブルで『10年後の私へ』と書かれた手紙を書いていた。


「お帰り〜、奈緒ら何しとったん?」

「私がちょっと待たしちゃって…………、あかねちゃんは手紙書いてたの?」

「ウチはほぼ出来てん!麻理はまだ悩んどるみたい」

「私、手紙セット持ってきたけどいらなかったね」

「そうなん?」

「うん、せっかくだからこっち使お……」

「こっち使い!みんな同じにしよう!」


 あかねは自宅にあった手紙セットを渡し、るいと奈緒は誰にも見えないよう手紙を書いた。


「なあなあ、るいは何て書いたん?ちょっと、ちょっとだけ見せて〜」


 それに対し、るいは誰にも手紙の内容が見えないよう隠しながら書き、あかねは何とか見ようとするが見れない。