ラベンダー畑おぼえてる？

　あかねと麻理はやたらノリノリで、あかねは悪代官に仕える商人のようにゴマをすっていた。

　だけど、奈緒だけは難色を示しているのか、二人の間に入ろうとせずに怪訝そうな顔になっていた。


「あかねちゃん、そんな事したらるいちゃんが可哀相だよ。やめよう！」

「ええやん奈緒、奈緒も気になるやろう」

「まあ………気にはなるけど……」


　否定出来ない奈緒、横で寝ている愛らしい寝顔のるいを見て、最初は躊躇（ちゅうちょ）していた。

　が、るいの夢が何なのか気になって仕方がないのか、強く拳を握りジレンマを抱えていた。


「………るいちゃんだけ騙すのはアレだから、やるなら私たちのも書こう！」


　やはりるいを裏切る事が出来なかった奈緒。麻理は特に反対などしなかったが、あかねは突然の事で事情が飲み込みきれない。